あれから動けない

変わらない街並、馴染みの店は一つもない
あれだけ来てたのに知らない事を知らされた

君を見送る為に歩いた街

騒がしい南口より何もない北口にそっと
心は騒つき出す
簡単にすれ違えそうで

あと5つの角と歩みを少し重ねたら
見える向こう側がどうしても気になるけど

最後の角は曲がらずに折り返そう

あの部屋にもしも灯りが点いていたとしてもそれは
きっともう君じゃない
君だとしてももう会わなくて良い

2人で手を振り可愛がってた犬が居たあの家の庭の小屋には
よく似た小さなぬいぐるみが時が経った事を教えてる

あの時が戻らない事を知れたからこれでやっと
素晴らしい閉じ方を心から出来る気がするよ

思い出を見送って
呼び名を名字に戻して
君にさよならを
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