お前ひとすじ

俺と一緒に 捨てゝ来た
思い出すだろ 故郷のことを
お前のその目に 光ってる
熱い涙が 落ちたとき
ぬぐってあげよう 唇で

派手な暮しは できないが
まけやしないよ 愛することは
お前のからだが わるい時
口にふくんだ この水を
飲ませてあげよう くちうつし

長いつもりの 人生も
苦労かけては 短かく終る
お前が幸福 つかむまで
うしろ見ないで この俺が
つくしてあげよう ひとすじに
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