夕子

話してごらん 泣かないで
小さな胸に かなしみを
包んでひとり 夜汽車を待っている
野菊のように かれんな夕子
にくいあいつを 責めもせず
伏せたうなじに 霧がふる

しあわせそうに 手をふって
俺から去った きみなのに
三日もたたず 戻ってきたけれど
落ち着く場所も ないのか夕子
今日は夜汽車の ひとり旅
だれか身よりは あるのかい
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