潮来の雨

潮来の小雨は 情なし小雨
よしきりばかりか 私も泣かす
旅のお方の 便りまだかよ
逢いたいなァ
ハアー みざをが ままならぬ

思い出数えて 十二の橋を
くぐれば鹿島の 灯りがにじむ
真菰がくれに 咲いたあやめも
誰故に
ハアー 淋しく 散るのやら

忘れて終えば 泣かないものを
あきらめきれない 未練なこころ
利根のすすきも 恋に悲しみ
枯れたのね
ハアー みざをが ままならぬ
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