銀河

列車はすぐに ホームへと着く
“ようこそ楽園へ”の文字が 消えかかった駅
夜を待って 屋上に登って
君と見下ろした 小さな町

「こんな夜中に 線路を走る列車は
宙(そら)の銀河へと 行くのだろう」

あれはただの屋上で どこに通じる訳でも無い
汽笛が闇に響く 君の中に 僕を見続ける限り

壊れたビルが 思い出せないように
失ったものが うまく 説明できない
錆びた遊具が そのままの公園
仲間たちの声が 耳から消えた時

空から滑り落ちた 光が
ぼんやりとまだ行く先を 照らすなら

忘れてしまったかい? どこまでも行ける列車は
今も永遠を行き来する 君の中に 僕が生きている限り

地図が出来たなら 旅は終わりなのさ
帰る場所無く次が始まる 僕の中に 君を見続ける限り
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