時間とテープ

街へ出て暖かい珈琲を一杯
読みかけの本は今日はいらない
がらんとしているのはこの店だけじゃない

あなたにもう少しだけ
もう少しだけ会いたかった
思い出が巻き戻される
窓の外はこんなに晴れやかなのに

外へ出て歩いてみようかな
すれ違う人の中に消える
呼び止めてくれるあなたはもういない

明日に近づいている
忘れることはしなくてもいい
思い出に押し流される
街の中でこんなに泣けるなんて

あなたにもう少しだけ
もう少しだけ会いたかった
思い出に押し戻される
生きていくってどんなことなんだろう
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