男の名刺

男の名刺の 裏側に
涙と汗が 沁みている
長い付き合い お互いに
愚痴をこぼした 夜もある
真面目が取り柄の おまえと俺さ
酒酌み交わす 裏通り

小さな名刺の 一枚に
男の夢が 詰(つ)まってる
仕事ひとすじ 働いて
家族守って 生きて来た
似た者同志の おまえと俺さ
笑って泣いた 年月よ

男の名刺は いつだって
肩書きよりも 心意気
時の流れが 変わろうと
苦労承知で 前に出る
いくつになっても おまえと俺さ
よろしく頼むよ これからも
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