ありふれた物語

そう これは ありふれた物語
生まれ落ちて空に帰るまで
ああ 泣いて 笑って また泣いて
誇れるものは ただ… 君に逢えた事

最期の桜をふたり見上げた
「今年の桜はとても綺麗」と
君が笑ってた 君がはしゃいでた
小さな病室を抜け出す朝

すれ違う人は誰も楽しそうで
悲しみなんて見せちゃくれない……

そう これは ありふれた物語
運命変える そんな話じゃない
ああ 泣いて 笑って また泣いて
誇れるものは ただ… 君に逢えた事

「まだ早すぎたね」かき氷 頬張り
身震いをしては 肩寄せた君
「来年もきっと…」って言えない僕に
「また来ようね」なんて微笑むから

桜散らす風に奪われないように
君を強く抱きしめたよ

そう これは かけがえない物語
神様 お願い 連れていかないで
ああ 泣いて 泣いて ただ泣いて
誇れるもの あるなら
そう君が出逢ってくれた
そう君が僕を選んでくれた
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