標識の影・鉄塔の影

バックミラーには
波打つ屋根が映る
遠ざかる程甘く

選ばなかった
道はどんなところへ
続いただろうか

遮音壁の向こうで
見たこともない夕暮れが
街並みを染めあげる

たとえばこのまま
走り続けたとしても
どこまで行けたのだろう

標識の影や鉄塔の影踏み越え
急ぐ理由なんてあるかな

遮音壁の向こうで
見たこともない夕暮れが
街並みを染めあげる

帰り道はいつも
少しだけ切なくなってしまう
あの歌を口ずさむ
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