面影劇場

あの頃はロマンス箱と呼んでいた
オレンジの市内電車もなくなって
ここもまた乾いた風の町になり
なつかしい夢もいつしか消えて行く
一年あなたとくらしてた
はげしい時代の想い出を
たずねてここまで来たけれど
すべては時の流れに消えた
面影劇場

あの頃は白バラ館と呼んでいた
古ぼけた坂の下宿の影もなく
住む人もわずかな年で入れかわり
紙袋さげた娘が駈けて行く
愛していさかいくり返し
そのまま別れたあのひとは
うわさのかけらも残さずに

すべては時の流れに消えた
面影劇場

すべては時の流れに消えた
面影劇場
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