さんざしの花

北国の街に 咲く花が好きと
そんな言葉ひとつ 残していった人
胸の思いを 語るように
さんざしの花びらが
君の細い 肩先に
こぼれていたね

悲しい事など 一度もなかったと
微笑む横顔が 今でも目に浮かぶ
季節の流れの 陽だまりに
さんざしの花びらが
君のように いじらしく
ふるえているよ

北国の街に 春は行くけれど 今頃
どうしているのか幸せか
一人でいたら お帰りよ
さんざしの花びらが
いつかきっと あの道に
こぼれる頃は
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