赤い髪の少女

教室での話題は 今日も誰かの悪口。
誰も信じれなくなった 少女は髪を赤くした。

自分まもることに必死だった。
彼女のその反抗は 周囲を驚かせた。

赤い髪の少女は ひとりぼっちになったけど、
目の前にまだ知らない世界が 広がってることに気付く。

上手くやろうとしても 上手くいかないのなら、
どうせ真っ直ぐ歩けないこの道、
遠まわりしたから見える 景色もある。

この赤色の髪は 私の正義の証し。
そう言い聞かせながら 何とかやり過ごしていた。

膝を抱えて泣いていた夜は、
もう二度と笑うことなど 出来ないと思ってた。

月明かりぼんやりと 夜空を見上げていた。
気がつけば隣に誰かがいて 同じように月を見てた。

やがてまた朝が来て同じような夜が来る。
そんなふうにしてこの世界はね、
ほら今日もまわり続けて いるんだろう。

気をつけて歩いてても、小さな石が落ちてて、
知らずに躓いてしまう こともきっとあるのだから、
転んでもまた立ち上がって 歩き始めればいい。

赤い髪の少女は 黒い髪に戻した。
でも何かが変わる訳もなくて ひとりぼっちのままだけど。

分かりあうことなんて 出来ないかもしれない。
でも信じれなかったことさえも、
信じれる時が来ると 信じたい。
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