青より蒼し

弓道部だろうか。大きな弓を抱えた、
少女たちの姿を夏が写すシルエット。

青より蒼き、晩夏の空色。

田圃に囲まれた住宅地を抜けると、
臙脂色のアパートが遠くに見えて来る。

ポニーテールの髪が揺れていた、
あの夏のままの君がそこにいる気がした。

陽射しが和らぎ 涼しくなる頃、
通り雨と遠雷の音。

網戸からそよぐ 生ぬるい風が、
僕の頬を撫でた。

秋の足音 聞こえ始めても、
あの夏のままの僕らそこにいる気がした。

悲しみの数を 数えてるよりも、
喜びの数を数えたい。

幸せの数は みんな同じだと、
誰かがそう言ってた。

陽射しが和らぎ 涼しくなる頃、
通り雨と遠雷の音。

網戸からそよぐ 生ぬるい風が、
僕の頬を撫でた。
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