昭和金色夜叉

胸にひとりの 魔女が住み
女は愛に 背(そむ)くのね
過ぎて思えば あなたが命
いまさら知った 己(おの)が罪(つみ)
悔み足りない お宮の松に
金色夜叉の 月が出る

わかりますとも 女なら
お宮の踏んだ 迷よい道
見栄を飾れば 誠が逃げて
闇路を照らす 夢もなく
ダイヤモンドも 錦(にしき)の綾(あや)も
癒せぬ傷が 身をえぐる

こんどあなたに 逢えたなら
死んでもそばを 離れない
どうぞ私の 肉ひきさいて
怨みに代えて 下さいと
乱れてさまよう 熱海の海に
金色夜叉の 雨が降る
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