月酒場

酔ってどこまで 地の果てまでも
あなたの姿を 探すのよ
揺れる暖簾が おいでと呼んで
風だけが座る ひとり酒
ぽっかり浮かぶ お月さん
ため息を夜空に 重ねてみます
泣いてもいいですか 月酒場

丸いお猪口に 沈めたものは
あなたを憎んだ 醜さよ
こんな心底 愛した人を
忘れ去ることは 出来なくて
ぽっかり浮かぶ お月さん
月に住む兎に 尋ねてみます
許してくれますか 月酒場

壁に貼られた 「希望」の文字が
静かにわたしを 慰める
時はやさしく 流れてくれる
生きてゆく強さ 信じたい
ぽっかり浮かぶ お月さん
抱き寄せて心を 照らしてみます
明日はどこですか 月酒場
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