タユタウ

ネクタイを緩める仕草に
苦しいほど安堵してしまう
この部屋にいる間だけは
アナタは私のモノになる 例え一瞬でも

そのワイン飲み干したらきっとそれはトリガー
いつになく長い沈黙に張り裂けそうになる

言い訳しないで聞きたくない
何も言わず抱きしめて
紛い物の宝石は鈍く光り
やがて砕ける
間違いなんて 全部
認めているの それでも
あと何度その 胸に
包まれるでしょう

割れたグラスで指先が
滲むように紅蓮に染まってゆく
燃え盛るようなその色で
心まで燃やし尽くしてよ 一思いに

アナタが居ない世界に私の居場所はない
生きながら死んでいるって分かんないでしょう

堕ちる所まで堕ちて行けたら
誰にも邪魔されないのかな
カーテンの隙間から覗き込む月は
弱さだけ照らす
優しいキスは 知らない
タバコの匂い 残して
シーツの海で 一人
タユタウだけ

平穏なんて要らないよ…

言い訳しないで聞きたくない
何も言わず抱きしめて
紛い物の宝石は鈍く光り
やがて砕ける
間違いなんて 全部
認めているの それでも
何故拭いきれない 涙
溢れるんでしょう

救い出してよ
救い出してよ
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