一夜爛漫

選り取り見取りのショウウィンドウ
きらきら媚びて飾るの(ねぇ見て見て?)
他人(だれか)と同じじゃデッドストック
振り向く皆様 視線頂戴します

嗚呼 言葉じゃなくて身体で呼んで(お願い)
嗚呼 優しくなんてなくてもいいの

面倒は後回しで 気取った仮面も剥いで
感じてみてよ もっと

情愛なんと狂おしく
儚き美しさ
咲いても 散っても 一夜の華と
誰より理解(わか)っているのでしょう

生涯なんて泡沫ね
人偏に夢と書く
愉(たの)しんで 悦(よろ)んで 熟れた果実は
弾けるほんの寸前 直前 もう限界
誰ユエニ 乱レソメニシ

お値段以上のリップサービス
ゆらゆらかわし踊るの(ねぇ一緒に)
悟らせないで慣れたプロセス
誠実→裏腹→偽善→狂騒→魅惑

(Ah)瞳(め)を潤ませて近くわ
(Ah)花の香りまとって
(Ah)お願いこっちだけを向いて
ほんの一寸(ちょっと)でいいの
愛、真似てよ

情動的に震わせて
刹那の激しさで
負けても 勝っても 一か八かを
試してみなきゃ気が済まない

商売なんて気紛れね
前後不覚の闇で
燃えちゃって 触れちゃって 売れた果実は
弾ける本能 敢然 茫然 もう限界
カツ消エシ カツ結ブ世ニ

…素晴らしき人生と知れ
…替え難き運命と知れ

中庸な道徳を脱いで
奥まで背徳注いで
感じ

桜花爛漫 一夜だけ
儚く咲き乱れ
明日なんて 今だって 誰もわからない
生きてるうちに舞い踊れ

瞬間、我に帰れば
もう二度と戻れない
愉しんで 悦んで 熟れた果実は
知ってしまえば耽溺(たんでき) 惑溺(わくでき)
もう決壊

満ちて欠けるは月のせい
渡世は常ならむものよ
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