透明

忙しない景色
当てもなく歩いた
ただ目を閉じても
グラグラした

この街歩けば
輝けるだなんて
変わらずにずっとかわいいでしょ

色彩が並んで淀む中
ただ僕は
無色だった

綺麗なものを見ては
現実割り砕いて溶かして
固まって冷えた
キレイナモノばかりを
手に取って集めて
耳を塞いでた

夜空に浮かんだ
カケラの匂い
涙流していた

「さっき」は もう過ぎて
なんだかさ
君が隣にいない気がして何度も

触れては抱き寄せてこの
腕の中を
確認してばかりなんだ

綺麗なものを見ては
現実割り砕いて溶かして
固まって冷えた
キレイナモノばかりに
もがき閉じこもって
君の手探した

夜空に浮かんだ
カケラ呑み込み
涙剥がすだけ
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