花をもって

暗い雨が手のひらに そっと馴染んでいく
黒の中へ 襟の中へ
なんでそういうこと言うの
じっとしてもくすぶる想いは 箱の中へ?

(…きっとぼくのことなんか忘れてしまう…)
ちょっと距離はあるけれど このまま歩こうよ

ああ
いつだってこんなに寂しいの?
ああ
だれよりも 思って いるのに

暗い雨がそこらじゅう
そっと手を引く 夜の中へ 声の中へ
暗い影が手のひらにそっと紛れ込む
花をもって 花をもって
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