残響

「またね」

たった数秒だけなのに
期待してる僕
たった数回だけなのに
期待してる僕

あと数秒だけでもいい
あと数回だけでもいい
ただ聞きたいだけなのに
ただ会いたいだけなのに

ただ会いたい

17時の鐘が鳴り 烏も泣いた
よい子はおうちに帰りましょうと
ホワイトノイズが耳に残った
あなたの「またね」は夕日に消えた

神様はいつも平等に 不平等を与える
言い訳という蜜を吸わせ 罪を着せた
神様はいつも不平等に 才能を与える
努力を美とした世界を創り 罰を科せた

どんな罪だろが いつだってどこだって
どんな罰だろうが 二人ならば大丈夫
そう思っていたのは僕だけ
願ってたのも僕だけ みたいだ みたいだ
「じゃあさ、一つ約束しよう
君は 必ず 幸せになってね」

17時の鐘が止み 灯が灯る
よい子はおうちに帰りましょうと
あなたの匂いも声も忘れた
それでもまだ ただ 信じてるから
涙流すのはやめにしようか
あなたがどこかで笑えてるなら
それを僕の「幸せ」と名付けよう
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