珈琲の中

答えを探すように夜空を見上げていた
雲と戯れる風 雨を呼んでいる

オレンジタイルの道 剥がれかけた張り紙
気付かれぬ凡ゆるものが私みたいで…

あぁ ここはどこなの?
誰の世界にも居ない私が居て
あぁ 静かなあなた
今夜は髪を滴り雨になる

鼓動がしていたって生きてる証じゃない
知らない人に私は見えていないから

誰かに気付かれることで命は生まれていく
そうやって人は生きてる 誰かの中で…

あぁ あなたは今日も
私の珈琲の中 浮かんでるよ
あぁ 明日はきっと
帰り道の星空を飛んでいる

あぁ この世は全て
誰かの心の中であるのならば
あぁ あなたはずっと
私の世界の中で生き続ける…

あぁ 私もそっと
誰かのアイスに甘く溶けていたい
あぁ あなたは今日も
私の珈琲の中 笑ってる
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