ゼリーの恋人

いつだったか貴方に初めてふれた日
身体中が熱くてとけちゃうかとおもった

いつからか二人はぬるま湯のなかで
輪郭さえ忘れてひとつになってしまった

ハートの半分が悲鳴をあげている
はがれゆく片われを今そっと手放そう

かたまりきらないゼリーの
淡いみづうみを何度も巡った二人
私はくちびる尖らせて好きよと言ったんだ
記憶の色が透きとおってゆく

いつまでも貴方のそばにいるために
かたちのない未来を信じようとしていた

優しいキスだけであふれた涙だって
魔法がとけてゆくよう今はもう幻みたい

かたまりきらないゼリーの恋人たちは
変わらぬふりをしたけれど
どんなに甘い夢の後も物語は続いて
今日という日が来てしまうよね

かたまりきらないゼリーの
淡いみづうみを何度も巡った二人
私はくちびる尖らせて
だけども肝心の愛してるが言えなかったよ
記憶の色が透きとおってゆく
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