二月の果実

二月の果実は 凍ったこころ
あんなに愛され愛した ふたりのときだった
なぜ なぜ すべてを捨てるの

愛が凍った 哀しみの季節
ぬくもり知らない 私の恋が

二月の風に 凍える身体(からだ) 震わせ
わたしのこころは 真冬の凍った
哀しみの果実

抱き寄せられても 冷たい瞳
偽ることさえ虚しい 実らぬ恋なら
なぜ なぜ 嘘などいらない

愛のゆくえ 隠した理由(わけ)は
わたしの知らない 女(ひと)のためね

氷の月が 悶える胸を 切り裂く
こぼれる涙は 散りゆく結晶(かけら)
傷ついた果実

愛に迷って 泣き出す空に
肩を寄せ合う ふたりを見たの

二月の氷雨(あめ)に 傷んだこころ 抱きしめ
儚い願いは ガラスのような
哀しみの果実
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