転がる石の夜

人気のない道 灯の消えた街の
片隅には 草臥れたベンチ
夜の風に吹かれて シャツがなびく

当てのない旅のような気持ちで
だらだらと歩く 帰り道
坂を登れば 軽く膝が笑う

流れゆく日々は まだまだあるよ
あせらないよ
今は途切れ途切れ でもまだ続く
走り出せよ 遠くまで

消えた月明かり 氷がグラスを鳴らすよ
もう 俯き始めた

車のライトに 街が照らされていく
片隅には 草臥れたベンチ
夜の風に吹かれて 僕は振り返る

甘い誘いに揺らいだ心で
だらだらと続く 長い話
峠を越えたら 転がる石の夜

流れゆく日々は まだまだあるよ
あせらないよ
今は途切れ途切れ でもまだ続く
走り出せよ 遠くまで
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