雪うさぎ

まるいお盆に 雪を盛り
ふたり作った 雪うさぎ
しあわせすぎて 感じない
すきま風 寒々と
いまは心に 突き刺さる

捨てて忘れる 恋ならば
優しさなんか 残らない
嘘つきだって かまわない
あの人の 面影が
夢でいまでも 手をさぐる

窓の外には 誰を待つ
ひとりぽつんと 雪うさぎ
薄日よさすな 雨降るな
南天の 赤い目が
溶けて涙に 変わるから
×