真夏のダイナソー

口を開けて 空を見ていた 視線の先に 巨大な雲
隣で君も おんなじような 顔をしていた 空を見ていた
「あんな大きい ものがひとりで 動いてんだぜ 信じられるかい?」
少年のように君は言う その瞳も染められて青い

言葉も 身体も 敵わない 世界に抱かれて

あとはただただ ただただ ただ笑うしかできない2人の背後で
止まることなくまだまだまだ 巨大化していく真夏のダイナソー
空が足りない

口を閉じて 考えてみた 視線の先の 巨大な雲
あのてっぺんに乗っかって 青すぎる世界で 手を繋ぐ夢
2人を乗せて ダイナソーは 動き出すのさ 夏のまんなか
咆哮を上げ どこまでもゆけ ご機嫌に笑う 2人と1匹

非科学的 現実逃避も甚だしい そんなの聞こえない

あたしこのままふわふわ終わらない 今日に飛んで消えてしまいそう
君はこの手を今いまイマ捕まえるべきさ 浮ついたアイロニー
また言えない

君がまだまだ まだまだ まだ足りなくて でもそれが楽しくて
想いも更に さらさら 更に降りつもっちゃってさ まるでダイナソー

明日もただただ ただただ ただ笑うしかできない2人の背後で
止まることなくまだまだまだ 巨大化していく真夏のダイナソー
空が足りない
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