忘れ草

一人の男を愛した時から
男はみんないとしく見えたわ
人は誰でも気ままな女と
言うけど私はそれでいいのよ

一人の女を愛したのならば
そんなに淋しい背中をしないで
男は誰も孤独なものだと
思いこんだまま去っていくのね
愛しているのに悲しい男と女

忘れたいことがもしもあるのなら
私があげるわ一輪の花を
みじめな思い出や胸のいたみを
きれいに忘れさす忘れ草を

男と女は変わりつづけるもの
変わらぬ愛などあるはずがないわ
あなたはあなたらしく生きてほしいの
私は私で生きてゆくから
愛しているのに哀しい男と女
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