モカの匂う街

さすらいの 果てに淋しく
立ち寄る街の 白い花よ
ただゆきずりの 女だけど
あの可愛さが 胸のどこかに
いまも浮かんで つらい俺さ

ほろ苦い モカの香りに
想いが残る 二人だった
みじかい春が 過ぎるとき
この北国の 恋も終ると
顔をかくして 泣いたおまえ
アカシヤの 花がこぼれて
静かな街に 俺はひとり
逢うはずだった 一年の
月日は流れ 雲の彼方に
可愛いおまえを 偲ぶだけさ
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