小指のいたみ

心はとうに 忘れてるはずなのに
私の小指 あのひとを覚えてる
約束したあと 噛んだあのいたみ
夜ふけに不意に思い出し
枕をぬらしている

悲しいものね 恋というこの病い
忘れるだけで 何もかもいいものを
夢みて目ざめて 心さびしくて
夜ふけにあてのない手紙
書いては破いている

未練という字 私には古いけど
おんなじことね こんなにも泣いたなら
小指に唇あてて 見つめてる
夜ふけの月は三日月で
なおさら悲しくなる
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