そこへゆけ

前を見ている。土砂降りに濡れるタバコにさぁ、
火をつけている。誰が降らしたのかって? 忘れたよ。
一回きりじゃ、絶対ない一生で、僕は、こんな奴になれたんだ。

君は強さで晴れを呼び、僕は弱さで笑わせる。
それを遠くで見りゃ、一個の点で。
ここからね、海は15キロ。

走らせている、伝える気持ちペダルに込め。
溢れ出てくる、優しい歌は多くて狂うほどっっ!!
一回きりじゃ、絶対ない一生で、僕は、こんな奴でいれるんだ。

君は甘いだけじゃイヤで。僕は辛いだけじゃイヤで。
なら、行く先、今日は、同じだろ。
ここからだ。海は、あと5キロ。

僕は見ている。
夜を塗り替えた花火が蒔いた星を見ている。
ツラさのエサになんのはゴメンだから…。

行く橋の名を知んなくたって、僕ら、ちゃんと海に着けたから。
一回きりじゃ、絶対ない一生で、僕は…、

「そんじゃ、ウチへ、帰ろっか」
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