双子の鳥

風から生まれた 双子の鳥がいた
生まれた時から 一緒に生きていた
赤い実 青い実 ふたりで分けあって
同じとき笑って 同じとき泣いたよ

やがておとなになり ふたりは別々に
小高い山の上へ 深い森の奥へ
それでも心は いつもつながってた
同じとき眠って 同じとき目覚めた

空へと帰る日が ひとりにおとずれた
姿が見えない 呼んでも声はない
こんなこと 今まで 思いもしなかった
ひとりはうずくまる 夜は暗く長く

風から生まれた 双子の鳥が飛ぶ
真っ白な翼と 透明な翼が
重なり よりそい 大空飛んでいく
泣かないで ぼくはいつも きみの中にいるよ

ふたりの翼が 明日へと飛んでいく
生きていけ ぼくはいつも きみの中にいるよ
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