過(あやま)ちの夏

髪をほどいた
鏡のぞいた
顔が大人になった

夏が残した
恋は黄昏
甘いときめきだけを

ひざを抱えて南の空に
会いたいあなたの面影だけを
描く瞳が夜風にふれて
涙にかくれて ぼんやり揺れる

街の灯りに静かな夜が
見慣れたやすらぎ迎えた空で
二度と会えない切なさだけが
笑顔にかくれて思い出になる

あの夏の日々は
現実の生活で
空白のページに
なってゆく なってゆく
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