歌なんて

信じられないかなしみに ある日 とつぜんに出会った
信じつづけてきたもの ひび割れて 粉々に壊れた

歌なんて 歌なんて なんの役に立つものか

この夜を越えて行きなさい この川を渡って行きなさい
信じつづけてきたのは あぶくみたいな まやかしのそんな言葉

歌なんて 歌なんて なんの役に立つものか
歌なんて 歌なんて ただの絵空事じゃないか

一年二年 いつか三年 どれくらい涙をながしても
涙は涙のまんまで 光になど変わる日は来ないまま

なにを見て なにを見て わたしは 歩いて来たんだろう
なにを知ったカオをして わたしは 生きて来たんだろう
歌なんて 歌なんて なんの役に立つものか
歌なんて 歌なんて ただの絵空事じゃないか

この夜は越えなくて いい この川は渡らなくて いい
この胸がずっと痛むかぎり あなたを忘れずいられる

信じられないかなしみは やがて わたしの一部になった
信じられないかなしみを 越えずとも 抱きしめて 行けばいいと

歌がまた 歌がまた ふさいだ心に流れていた
歌はただ 歌はただ 意味など持たずそこにあった

歌うたえ 歌うたえ なんの役にも立たない歌を
歌なんて 歌なんて 歌なんて歌なんて歌なんて
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