白旗

伝えたいとか綴るくらいに
どうしてたまに空っぽだ
救えないことを恥じるくらいに
思い上がりでも育ったら
どうしよう

せっかくなら隣で
あいにくなら後ろで
まあいいやお前に浸られても
勝手に泣かれても
三拍子使い潰すだけなら誰にでもできる
止められるんじゃないかって屋上引っ掻いて
飛び立てるんじゃないかって思ったの?

あなたに傷を残せたら

傾いた想いも遂げればいいのに
恨んでる下降も悔やんでる上昇も
旗めいたら全部なくなればいいのに
遠く鳴らないで今日歩けないね
白旗を震えた手をどうか忘れないで

駆け出して上がる熱
解けない性善説
逆光の中生きるなら
この頼りない愛しさで

すべて讃えるなんてできない
明日になったらどうか非常口へ行こうか
まあいいよみんなして部外者で
遠くで聞いてるし

救えないを歌っている
ここから

絡まったら解いていければいいのに
大嫌いな喉を塞いでる焦燥を
掻き切ったら最期に届けばいいのに
願うことから始まるだろうから

既に冬だと思いたくはない
あなたに傷を残せたら
今許せなくても愛せるようにと
閃いたようなその白旗を
掲げてた震えた手をどうか忘れないで
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