ゆめゆめ峠

巡る季節に うつろう日々
風に寄り添う 幾多の花
ひとひらにさえ 積もる願い
儚きは今と知る
遠くに連なる雲にだけ
見える景色の片隅に
今日を生きる ただ一向に
花咲くを夢に見て

凛とした 後ろ姿は
慕うだけで近づけない
あと少し、あと少しだけ
望む ゆめゆめ峠

歩き疲れて 見上げた空
憧る道は つづら折りで
雑踏の彼方 惑うけれど
あの日くれた約束
ひとつひとつまた手のひらに
掬ってみるけど 在りし日は
返らないね その思い出と
共に生きてゆくだけ

慵げな その眼差しは
あの日の僕 明日も知らず
あと少し、あと少しだけ
暮れる ゆめゆめ峠

まばたきの未来へと

凛とした 後ろ姿は
夜に浮かぶ 十六夜の月
花びらはこの志
届け明るい夜明け
望む ゆめゆめ峠
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