煙の木

炭酸を口の中で溶かして
長い袖をぶらぶらしながら
目元だけ化粧して外に出る
夏の青さに目が眩む

自分より背が高い木を
避けて避けて
まるで一秒が1時間みたい
触ったら気触れそうな君を見て
暑さと熱さで重くなる

運命に負けてる気がして
スタートラインにも立てなくて
もどかしい気持ちを吐き出して
夏の煙に巻く

甘い香りを身にまとい
帽子を深くかぶりなおす
耳たぶには輝く星屑を
夏の眩しさに背伸びをする

高いヒールの音を
鳴らし鳴らし
まるで大人になったみたい
青い日差しに焼かれ色を付ける
だんだん頭が痛くなる

正解はどこにもなくて
ゴールラインにも行けなくて
やるせない心を飲み込んで
夏の煙はまだ

正解はどこにもなくて
ゴールラインにも行けなくて
やるせない心を飲み込んで

運命に負けてる気がして
スタートラインにも立てなくて
もどかしい気持ちを吐き出して
やるせない心を飲み込んで
夏の煙はまだ
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