幻光

海の底に 差し込む光
波につれて 消えていくだけ

夢で淡く 見ていた君の
影を今も追いかけている

果てなく続く この記憶に溺れて
螺旋と からみつく日に
触れた冷たい 悲しみたちが
ふたつの色染めるから

時を駆け巡る 孤独な命が
虚ろな青だって 映していく
海と君の間で

鮮やかに踊る 光につつまれ
苦しみを持った 僕だけの
生きる幻想があると知った

海の底に 届くようにと
雲の隙間 すり抜けていく

果てなく続く この記憶を辿って
螺旋が 交わった日に
触れた眩い 愛しさたちが
ふたつの色織りなして

時の隔絶に 幻想の果てに
透かした赤だって 浮かんでいる
僕と空の間で

放つ閃光が 胸を突き刺した
悲しみはきっと 愛なんだと
闇の中で歌う君は

止めてよ 僕に刺さって
ここだよ 見えない
時が重なる 遠い日の君に

時を駆け巡る 孤独な命が
虚ろな青だって 映していく
海と空が繋がって

鮮やかに踊る 光につつまれ
苦しみを持った 僕たちが
生きる世界を作るから
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