まだ見ぬ君に

夢で会おうか 遠くへ行(い)こか
ひとりぽっちじゃ 生きられぬ
落葉が舞って 霧笛が泣いた
捨てたくなるよな 純情だけど
まだ見ぬ君に 逢えるまで
おれは心に 抱いてゆく

表ばかりじゃ 世間が見えぬ
裏を見たって わからない
浮世の風に 曝(さら)されるけど
人情ひとつが 汚(けが)れぬように
まだ見ぬ君に 逢えるまで
おれは真(まこと)で 歩くだけ

季節通りに 咲く花だって
つらい嵐に めぐりあう
自分の運を 嘆かぬように
愚痴(ぐち)など云わない 媚(こび)など売らぬ
まだ見ぬ君に 逢えるまで
おれは素(す)っぴん 生きてゆく
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