天涯

グレープの味裏付けて
満足をただ集めましょう
公共の恋愛の場合
ありきたりがいいという

あなたとわたしだけの息が
天井に形をとって
需要のない育みを
誘う理由だけつけて

首都高の灯りくぐってまで
どこに向かうのでしょうか

メロウな恋はわたしとあなた
そうやって思っていたいの
いつかにならぬ想いなんてね
もういっそわすれてほしいわ
黄色い薔薇は夜を泳ぎ
冷たい肌は綺麗なまんまで
彼女の元に続かぬ息に
わたし安心しているの

降参したらコレクションにわたしも
並べてくれる
真似しようのない縁取りは
欠落したあなたがした

首都高の灯りもぐってまで
どこに向かうのでしょうか

隣り合わせの哀切も
わたし憧憬すべて溶かしてしまうの
7月の長い遊泳も
ひとりのものに どうかさせてよ

メロウな恋はわたしとあなた
そうやって思っていたくて
いつかにならぬ想いなんてね
もういっそう忘れてほしいわ
黄色い薔薇は夜に途絶え
やっと見つけたやりかけの恋を
彼女の元に続くならば
深く沈んでもいいのね
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