Midnight Crusing

国道沿いの小さなマンション
天井揺らすように光るヘッドライト
耳すませば聴こえる車
まるで海みたい

その耳のピアス褒めようとして
全文字噛んで吹き出しちゃって
慣れない事するもんじゃないと
そっと赤面

君の好きなもの買って来たからさ
適当に食べて

ミッドナイト・クルージング
話をしようよ
例えばあの映画の好きなとこだけをただ話そうよ

ミッドナイト・クルージング
夜が明けてしまうまで
こんなにも二人だけの世界
せめてどこまでも優しい時間にしようよ

4、5杯目のグラスの氷が
溶けた頃に君もとろけて
突っ伏したまま寝てしまった
毛布をかけて

パサついたサラミをウイスキーで流して
適当に点けてたテレビも終わって
少し開いた唇から聞こえる寝息

起こさないように窓開けてみれば
夜風が君なでて

この瞬間を今どうにか切り取って
いつまでも見てたいな

急に目覚めたかと思えば
散歩行こうって言い始めて
寝ぼけたまま何故か手にはビニール傘が

近くのコンビニ着きそうな頃
急に「何でここに」って驚いてて
つくづく不思議な人だわ

ミッドナイト・クルージング
勿体ないね
せっかくだから傘さして帰ろうよ
赤らんでいる頬

ミッドナイト・クルージング
開いた傘のその下で何て事ない話をして
ビニール越しに見える満天の星空
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