少年時代

都会という名の 駅のホームで
ひざをかかえてうずくまっていた
バックの中の あふれ出しそうな
夢だけが 友達だった
ポケットの小銭をにぎりしめて
明日も分からず ここまで来たけど
行くあても無いままに 夜汽車に飛び乗る
泣きじゃくるあの子を 残してきた
あの街を 遠くはなれて

背中を押されて石につまづいて
傷ついた心をなぐさめる
見なれたネオンが あざ笑う中を
最終で部屋にもどってゆく
何一つかなわぬ夢をかかえ
何かに追われてここまで来たけど
変わらない めくるめく季節にふり向く
あれは俺 初めて涙流す
あの街を 遠くはなれて

毎朝六時に目覚しの音で
目をこすり家を出て行く俺さ
かけ足で朝もや 歩道をぬけて
仕事へと出かけて行くよ
通り過ぎる車は横目で
口笛鳴らして かけぬけてゆくよ
人ごみに流されて 自分が見えない
明日 俺 二度目の誕生日さ
あの街を 遠くはなれて
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