長崎の夜

愛しながらも 別れたひとを
思い出させる 夜(よる)もある
けむる小雨の 思案橋
忘れきれない 女がひとり
滲むネオンの あぁ 長崎の夜

人目偲んだ オランダ坂を
そぞろ歩けば 夜(よ)が更ける
ポツリ灯した 恋あかり
浮世(かぜ)に吹かれりゃ なおさら燃えて
夢も儚い あぁ 長崎の夜

薄いビードロ 南蛮硝子(なんばんがらす)
割れりゃ淋しい うす縁(えにし)
何を祈ろうか 天主堂
どうせ添えない 悲しい運命(さだめ)
響く鐘の音(ね) あぁ 長崎の夜
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