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ひとつ まだ微睡む視界にぽつり滲む
張り詰めた糸を震わせる音は 誰の言葉

ぼやけた思考で見えるものを探している
こぼれた可能性を出来るだけ掻き集めて

何度も夢見ては消えてく道で
問いかけは独り言
響いて歪んで 壊れそうだ

忘れてしまった世界に
あるはずだった世界に
取り戻せない世界に
一人きりで残された思い出を
ああ誰か 探してくれないか
いつも願いはあと一歩届かない
今目が覚めた本能のまま踏み出せたら
なんてさ


選び取る度に心が警鐘を鳴らす
正しさがいつも救いとは限らないから

無数に枝分かれる過去に未来に
問いかける独り言
聞こえているなら もう一度

夢現に惑って
静寂と熾烈に惑って
新来と懐旧に惑って
永遠と刹那に身を竦ませた日々に
ああ誰か 教えてくれないか
答えのない選択に終止符を
張り詰めた糸を震わせる音が欲しい

遠くの何処かで見ている
君の声が

忘れてしまった世界に
あるはずだった世界に
取り戻せない世界に
また一人きり 消えた夢の焚き殼を
ああ誰か 探してくれないか
いつも願いはあと一歩届かない
今目が覚めた本能のまま踏み出せたら
なんてさ
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