幻想がたり

街で偶然 見かけた君は
肩まで伸びた 髪なびかせて
午後の人混み 二つの影が
じゃれ合いながら 通り過ぎてく
別れて時が 止まったままの
俺の心に 北風(かぜ)が吹く
忘れたい 忘れられない
指が 瞳が くちびるが
もしも時が戻せたら また出逢えたら
悔やんでみても叶わない 幻想(ゆめ)がたり

君の名前が 変わると聞いた
なんでもないと 強がってても
胸の鼓動が 現在(いま)でも俺を
バカだとなじり 責め続けるよ
そんなに出来た ヤツじゃないから
ごめん幸せ 願えない
奪いたい 奪い去りたい
過去も未来も 永遠に
空に光る星よりも 遠すぎるから
愛していても届かない 幻想(ゆめ)がたり

忘れたい 忘れられない
指が 瞳が くちびるが
もしも時が戻せたら また出逢えたら
その手を二度と離さない 幻想(ゆめ)がたり
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