兵士の別れ

別れの涙は見たくない
特にお前の泣き顔は
微笑むような寝顔を
見ながら 俺は身を起こす
「さよなら」たった一言を
紙切れに走り書きをして
お前の枕元にそっと置いて
ドアを閉じるのさ
セ・フィニ 幸せの
最中(さなか)に別れた方が
恋は美しい
セ・フィニ さよなら

街はまだ眠っている
霧は足元から晴れてゆく
教会の白い十字架が
朝日をうけて キラリと光る
麦わら帽子のお前
夏の日の午後のめぐり逢い
数しれぬ思い出を胸に抱いて
俺は歩きだす
セ・フィニ 悲しみは
どこまでもつきまとうものさ
二人が愛していてもいなくても
セ・フィニ この俺が
行きつく場所は知ってる
恋も人生も終りがあるのさ
セ・フィニ 生命の
いとおしさ知った今こそ
この世のすべてに
セ・フィニ さよなら
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