倉敷そだち

たしかあなたは 倉敷そだち
訪ねて来たのよ もしやに賭(か)けて
逢える逢えない ふたつにひとつ…
揺(ゆ)れる心を 蛇の目傘(じゃのめ)で隠(かく)し
行(い)けば 日暮れる 白壁の町
雨よ返して あたしの命

泣いてあの日に 戻れたならば
意地などはらずに 抱かれてみたい
逢える逢えない ふたつにひとつ…
二泊三日と 決めてたはずが
いつか根づいた 浮草の花
誰を待つのか 中橋灯(なかばしあか)り

あれは祭りの 天領丸(てんりょうまる)か
花嫁乗せてく 川舟(かわぶね)流し
逢える逢えない ふたつにひとつ…
柳(やなぎ)芽をふく 堀割端(ほりわりばた)で
夢を見ました おんなの夢を
今もあなたが あたしの命
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