セミ

春のそよ風 私を包み
心の寂しさが増してゆく 一人の春
大空飛ぶ 小鳥たちのやさしい歌は
心の隙間を埋めてくれる ありがとう

あなたの歩いた道を 私も歩いているよ
遠ざかる背中を 見つめて
ああ 届かぬ想い
誰かを好きになる事 こんなに苦しいなんて
子供の頃に描いた 理想の人じゃなくても
あなたのその背中 ほほ寄せたくて生きてるよ

セミは地中で何年間も
さなぎの姿で眠っている 一人の冬
大空飛ぶ日が訪れ 激しい歌を
私に届けても 力尽き落ちてゆく

そんなセミの生きざまを 私も見習いたいよ
一度でも この声で「好き」と言えたら…
届かぬ勇気
恋に私の今を 奪われてしまう前に
子供の頃に描いた 夢を叶えたいけど
あなたの その背中 追いかけてく足が止まらない

あなたの瞳に どうして映る事もできないんだろう
空はあんなに青いのに 今は何にも見たくもないよ
人は一人じゃ笑顔になんてなれない
子供の頃に描いた 一つの恋物語は…
あなたの その背中 ほほ寄せて
愛してる この想い ささやいて
二人で青空を見上げていたい
生きていたい
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