雪子

アカシアの 花がこぼれる
黄昏どきに 泣いてたあいつ
雪子と書いた 手のひらの
あの可愛さが 俺のこころに
純な明りを ともしたのさ

枯葉舞う 古い酒場で
待っててくれた あの日の雪子
一杯だけの カクテルに
いつしか酔って 腕をからませ
星をみながら 歩いたのさ

ガス燈の うるむ街角
惚れても好きと 言いだせなくて
わかれたままの いとしい雪子
どこにどうして いるのだろうか
白い夜霧が 胸をぬらす
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