あの日の花吹雪

幼い頃に 別れたけれど
心の絆を 教えてくれた
ぬくもりだけは 忘れはしない
母さんと呼びたい人は あなただけ
逢いたくて逢いたくて せめても一度逢いたくて
瞼に今も舞う あの日の花吹雪

生まれてすぐ母を亡くしましたが、新しい母が来た時は三歳でした。
我が子のように可愛がってくれた、やさしい人でした。
でも何か事情があったのでしょうか。やがて…離縁となりました。

その目にいっぱい 涙を溜めて
ごめんなさいと 抱きしめられた
腕白盛りで 心配かけた
母さんと呼びたい人は あなただけ
行かないで行かないで いい子になるから行かないで
背中を追いかけた あの日の花吹雪

あれから何年たったでしょう。ある時思い立って手を尽くして探しました。
忘れられないその人は、
小さな町の片隅でひっそりと一人暮らしをしておりました。

手に手をとり合い ふたりは泣いた
立派になったと 見上げる顔は
苦労の分だけ やつれたけれど
母さんと呼びたい人は あなただけ
ありがとうありがとう 母のぬくもりありがとう
心に今も舞う あの日の花吹雪
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