ふるさとの駅

あなたの想いに 背を向けて
捨てる覚悟で 家を出た
そんな息子(こども)が ここにいる
夕陽に伸びた 僕の影
本当は踏んで いたかったはず
交わす言葉も 見つからなくて
時計ばかりを 見返す父に
ここでいいよと 突き放す
コスモス揺れる ふるさとの駅

いつでも帰って 来なさいと
目も合わせずに 語る父
迫る別れを 急かすベル
時代の波に 耐え続け
家族のために 捧げた月日
先が見えない 孤独な明日(あす)へ
送る辛さも あったと思う
背負う荷物と 親心
夢を誓った ふるさとの駅

幾度も季節 繰り返し
器用に歩めず 各駅停車
逢いに帰れず 想いは募る
離れていても あなたの息子(こども)
都会(まち)の片隅 夢なかば
届いてますか ふるさとの駅
届いてますか ふるさとの駅
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